前橋市元総社町

あおなし歯科クリニック通信

~Vol.15~
歯と認知症の関係

「国民の7割が罹患している」と言われる感染症とは一体なんだと思いますか?

それは「歯周病」です。ここ前橋市でもここ数年お悩みの患者さんは増えております。

歯周病については詳しくはこちら→歯周病治療のページで詳しく記載しておりますが、

歯周病は全身疾患のリスクを高めるだけでなく、

認知症の発症と進行をさせるしくみが明らかとなっています。

ご自身だけではなく、ご家族の健康や健康寿命を延ばすためにも、しっかり予防していく必要があります。 

なぜ歯周病になると
認知症の発症リスクを
高めるのか?

少しむずかしいお話になってしまいますが、結論から先に申しますと、

「アミロイドβという物質が、何らかの理由で脳内から排出されずに蓄積すると、脳細胞が壊されて、脳の機能が低下してしまうから」です。脳の機能が低下すると認知症リスクを高めるのは言うまでもありません。

「アルツハイマー型認知症」は、アミロイドβというたんぱく質が脳内に蓄積することで発症します。

このアミロイドβは、健康な人の脳にも存在しますが、短期間で排出されます。

しかし、排出されずに蓄積すると、脳細胞が破壊され脳の機能が低下してしまうのです。

アミロイドβが蓄積する原因は完全に解明されていませんが、九州大学が行ったマウスを使った研究で、歯周病菌がアミロイドβの産出・蓄積を促進させるメカニズムが明らかになりました。

歯周病菌がアミロイドを生み出すのですから、認知症にならないためにも歯周病予防は非常に大切です。

アミロイドβの産出

歯周病菌が原因となり
アミロイドβが蓄積され
認知症を発症しやすく
なってしまうのです。

もうひとつあります!
歯周病は…
歯を失うリスクを高めます!

  • 歯周病が進行すると歯周ポケットの溝が深くなり、そこで繁殖した歯周病の原因菌は顎の骨を溶かします。この顎の骨は歯槽骨という名前で、これが溶かされることで歯は支えを失ってしまうのです。
  • では歯を失うと、なぜ認知症リスクを高めるのか?ですが、

歯を失うと、従来咬むことによって脳に伝わっていた刺激がなくなります。

毎日の楽しみである「食べる」ことが困難となり気力を失ったりすることで、認知症になりやすくなるといわれています。

歯の本数が少ない方ほど認知症になる率が高いというデータもあります。

これらのことから

歯周病予防は認知症予防につながるといえます。

お口の環境を整えて置くことはとても大切なことで、元気な老後をお過ごし頂くには虫歯治療・歯周病治療も行っていただきたいですが、歯の定期健診にお越しいただくことで歯周病予備軍を発見できたりもします。

日々お忙しいかとは思いますが、当院では歯の定期健診の習慣をおすすめ致します。

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