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前橋市元総社町

あおなし歯科クリニック通信

~Vol.38~
顎関節症でのお悩み

顎関節症とは

顎関節症（がくかんせつしょう）は、顎の関節である顎関節やその周辺組織に起こる疾患や障害の総称です。一般的には、顎の痛みや違和感、開口時の音（クリック音やカクカク音）、顎の関節部の腫れや硬さなどが主な症状として現れます。これらの症状は、咀嚼（そしゃく）や会話の際に患者に不快感や痛みをもたらすことがあります。

顎関節症の原因はさまざまで、歯の噛み合わせの不均衡、顎関節や周囲組織の怪我や炎症、ストレス、歯ぎしり、関節の軟骨の劣化などが挙げられます。診断は歯科医や口腔外科医によって行われ、治療法は症状や原因に応じて異なります。物理療法、咬合板の装着、ストレッチやエクササイズ、医薬品の処方などが一般的な治療法として用いられますが、重度の場合には手術が必要なこともあります。

顎関節症のセルフチェックを行う場合、
以下のような症状に注目することが役立ちます

顎の痛みや不快感: 食事中や口を開け閉めするときに痛みや不快感を感じるかどうかを確認します。
開口時の音: 開口時に顎関節部でクリック音やカクカク音が聞こえるかどうかを確認します。
顎の運動制限: 顎の動きが制限されたり、開口が難しく感じることがあるかどうかを確認します。
顎関節周囲の腫れや硬さ: 顎関節周囲に触れたときに腫れや硬さを感じるかどうかを確認します。

これらの症状がある場合、顎関節症の可能性があります。しかし、これらの症状は他の疾患や要因によっても引き起こされる可能性があるため、確定診断のためには歯科医や口腔外科医の診察を受けることが重要です。

顎関節症の治療方法

顎関節症の治療方法は、症状の程度や原因によって異なりますが、一般的な治療法には以下のようなものがあります。

物理療法: 熱や冷やし、超音波療法、電気刺激療法などの物理療法が使われることがあります。これらの治療法は筋肉の緊張を和らげ、炎症を減らし、痛みを軽減するのに役立ちます。
咬合板の装着: 歯科医によって合わせられた咬合板（マウスガード）を使用することで、歯の噛み合わせのバランスを整え、顎の症状を軽減することができます。特に歯ぎしりや食いしばりが原因の場合に有効です。
ストレッチやエクササイズ: 口や顎の周りの筋肉を強化し、柔軟性を高めるためのストレッチやエクササイズが行われることがあります。これにより、顎関節の機能が改善されることがあります。
医薬品の処方: 炎症を抑えるための非ステロイド性抗炎症薬（NSAIDs）や筋肉の緊張を和らげるための筋弛緩剤が処方されることがあります。
行動療法: 食事の改善やストレス管理、歯ぎしりや食いしばりの習慣改善など、生活習慣の変化が推奨されることがあります。
手術: 症状が重度で他の治療法が効果的でない場合や、異常な骨や軟骨の状態を修復する必要がある場合には、手術が必要となることがあります。手術は最終手段として考えられ、リスクや合併症について慎重に検討されます。

顎関節症の治療は個々の症状や原因に応じてカスタマイズされるべきです。診断と治療計画のためには、歯科医や口腔外科医との相談が必要です。