あおなし歯科クリニック通信

気圧性歯痛が起きるメカニズムについて詳しく説明します。この現象は、主に気圧の変動によって歯内や周囲の組織に影響を与えることから生じます。以下に、そのメカニズムを詳細に説明します。

気圧性歯痛のメカニズム

1. 空気の膨張と収縮:歯の内部には微小な空洞（エナメル質と象牙質の間や虫歯による穴）が存在することがあります。これらの空洞には空気が含まれており、気圧が低下すると空気が膨張し、逆に気圧が上昇すると収縮します。この膨張や収縮が歯の内部の圧力を変化させ、歯の神経を圧迫することで痛みを引き起こすことがあります。
2. 歯の亀裂や虫歯:歯に亀裂が入っていたり、虫歯が進行している場合、気圧の変化により歯の内部の圧力が変わりやすくなります。亀裂や虫歯のある部分は通常よりも敏感であり、気圧の変化による圧力の変動が直接神経に影響を与え、痛みを感じることがあります。
3. 歯周病:歯周病により歯茎が炎症を起こしている場合、周囲の組織も気圧の変化に敏感になります。炎症があると、その部分の血流や神経が圧迫されやすくなり、気圧の変動によって痛みが増すことがあります。
4. 根管治療後の歯:根管治療を受けた歯は、内部の神経が除去されていますが、治療後の空洞には依然として空気や他の充填材料が含まれています。気圧の変化により、これらの空洞の圧力が変わることで痛みを感じることがあります。